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第一回展 表層の呼吸 報告

最終更新: 3月6日

 2019/12/18‐22 FLAT SPACEにて開催した第一回展の趣旨と様子を記録とし、報告致します。


 今回の展示会は表現集団 HYO_SO_の発足の報告と顔出しを軸に、オルタナティブなスペースでジャンル違いの四人を同じ空間で発表することで現代を表象させる場を作りました。


 『「HYO_SO_( 表層) 」とは文字通り、表面、オモテ、外面、上っ面、見栄え、スタイル、など、一時的な資格と印象から入ってくる情報を指す言葉と意味である。 つまり表面をなぞることであり、その中身・内側となる大きなスローガンは存在 しないのだ。

 あくまでも表面をなぞり見つめることで団体化していく。逆説的にいえば大きなスローガンが存在しない事が大きなスローガンとなるのだ。表面であるからこそ、内側では無いからこそ彼らは自由であり縦横無尽であるのだ。これこそが、この新しい団体の現代性を内包した特徴だと言う事ができる。』


 gekilin. art gallery 飯野マサリ氏から頂戴した言葉を強調したい。

ここに我々の第一回展の成果があり、HYO_SO_の展開を大きく形容できると考える。


末筆ではありますが、開催に伴い寄稿頂いた gekilin.art gallery のオーナー飯野マサリ様。当スペースを貸して頂いた Gallery yolcha の車掌イルボン様。並びに開催、運営にご協力くださいました皆様に感謝しております。ありがとうございました。

 今後の動向にご期待ください。


表層 一同


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 個人と多様性を尊重する現代の日本の美術において、大きなスローガンを集団で掲げることが非常に難しくなった。


 そんな令和の元年において、「HYO_SO_( 表層) 」というスローガンを掲げた彼らは、過去に結成された美術団体や運動とは全く違ったスタイルとなっている事に注目したい。


 明治以降からの日本の美術団体・運動には政治的な理念や思想や哲学を背景とするものが大多数を占めていた。

 戦後においても60年代70年代には学生運動の影響も帯び、思想や哲学を軸とした大きなスローガンの下に制作される美術作品こそが至高とされ、アーティスト達もそのスローガンを共有していた。


 しかし80年代にはこれらの動きを堅苦しく難解すぎるものとして嫌い、反発的に自由でポピュラーな作品を目指していこうとする大きなスローガンが生まれていった。

 ここでは自覚的に掲げたスローガンではなく、過去と現状への反発こそが大きなスローガンとなっていた。


 やがて90年代以降は自由であることは多様性を認める事へと結びついていった。 美術とサブカルチャーの境界線はなくなり、インターネットとスマートフォンの普及により、誰もが情報を自由に発信・入手できる時代は更に個人と多様性を尊重するようになった。


 個人と多様性を尊重する現代とは、基本的に法に触れなければ理念や思想や哲学でも何を考え何を表現しても個人の自由であり、その代償に自己責任が問われる。  

 この現代において大きなスローガンを掲げ共有した上で団体となり運動を体現する事は、非常に困難でありその意味を成すことも難しいだろう。


 「HYO_SO_( 表層) 」とは文字通り、表面、オモテ、外面、上っ面、見栄え、スタイル、など、一時的な資格と印象から入ってくる情報を指す言葉と意味である。 つまり表面をなぞることであり、その中身・内側となる大きなスローガンは存在しないのだ。

 あくまでも表面をなぞり見つめることで団体化していく。

 逆説的にいえば大きなスローガンが存在しない事が大きなスローガンとなるのだ。

 表面であるからこそ、内側では無いからこそ彼らは自由であり縦横無尽であるのだ。

 これこそが、この新しい団体の現代性を内包した特徴だと言う事ができる。


 「HYO_SO_( 表層) 」という名の下に集まった若いアーティスト達が、これから見つけ出す内側こそが未来の形であり、それが希望で満ちたものであることを私は願っている。

 今後も見守り続けたい。


2019/ 11/ 17 gekilin. 飯野マサリ


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STATEMENT

物質の表層、現象の表層、感情の表層。 表層という場は普遍的に存在します。 こちら側とあちら側の狭間にある、お互いの表層は言葉を持てません。 確かにそこにあるものを不確かに感じる私たちは表層を漂います。 狭間を行き来し誤訳をはらむ表現集団として。 高松 威 山田 真也 つらぬき 下地 ひとみ ハヤシアカネ